任せる勇気、支える覚悟。

ゼロから仕組み化
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夜勤でも育てる“教育のかたち”

夜勤での術後患者の受け持ち——これは、現場にいる誰もが「成長のチャンス」だとわかっていても、簡単には任せられないことの一つです。
私は今、夜勤専属の期間を利用して「夜勤だからこそできる教育支援」のあり方を模索しています。

日勤で“自立”した先にあるもの

若手スタッフが、日勤での術後受け持ちに自立すると、次は「夜勤での術後管理」が一つのステップになります。
私は教育担当として、毎月「今月の教育方針」としてスタッフにメールを送っています。その中にはこんな一文を入れています。

「〇〇スタッフは、日勤での術後受け持ちが自立しました。今後は夜勤でも術後患者の受け持ちをお願いします。リーダーさんの采配、ご協力をお願いします。」

けれど……。
私の肌感覚では、この案内を出してすぐに術後患者をつけてもらえることは、ありません

任せられない理由、私もわかります

夜の病棟は、医師も少ない。看護師同士も手が取りづらい時間帯。
だからこそ、リーダーたちは「自分がやった方が安全」と判断しがちです。

その気持ちも、私はわかります。
でもそのままだと、スタッフはいつまでも“夜勤の壁”を越えられません。

だから、まずは私が任せてみる

私は、自分が夜勤リーダーのときにはあえて任せるようにしています。
そのとき、必ずこう伝えます。

「術後患者、今回はあなたにお願いしようと思う。でも、私が全力でサポートするから大丈夫だよ😊一緒に術後管理、やっていこうね。」

その姿を、他のスタッフにも“見てもらう”
任せたスタッフも、他のリーダーも、目で見て安心してもらうことが大事だと感じています。

時間はかかっても、行動は伝播する

案内を出した月には、ほぼ誰も術後患者をつけてくれない。
でも、そこから2ヶ月くらいかけて、少しずつ変化が生まれていきます。

何も言わなくても、他のリーダーが少しずつ「任せてみる」ようになっていく。
任されたスタッフたちは「できた」という実感を得て、確実に成長していきます。

✔️ 初めての不安には、全力で寄り添う

初めて夜勤で術後患者を持ったスタッフは、緊張でいっぱいです。
「夜って何が起きるかわからない」——その不安は当然です。

だから私は、

「自分ひとりで管理してるって思わないで、一緒に夜の術後管理をやろう」
 と伝え、夜間の経過やトラブル対応も一緒に経験します。

不安と安堵で泣き出す子もいました。一生懸命で素敵だなと思います。

でも、そこから本当にたくましくなっていく姿を、何度も見てきました。

おわりに

「任せる」というのは、簡単じゃない。
でも、「任せながら支える」ことは、きっと私たち教育担当者にしかできないこと。

時間がかかっても、言葉で伝わらなくても、
行動で信頼を育てるというやり方があると、私は信じています。

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