1週間の研修を終えて感じた“教育”と“OJT”のバランス
新人看護師研修の1週間が終了しました。
今回の研修では、各部署を1日ずつ回る「配置前研修」を実施しました。
しかし、研修を運営する立場として感じたのは、
「本当にここまで配置前研修は必要なのだろうか?」という葛藤でした。
もちろん、配置前に部署の雰囲気を知ることには意味があります。
一方で、研修期間が長くなるほど、実際の病棟配属まで時間が空いてしまう現実もあります。
今回は、実際に新人研修を運営して感じた、
- 配置前研修のメリット・デメリット
- OJTの重要性
- 教育計画が“計画通りにいかない”難しさ
- 病棟全体で育てるという視点
について整理していきます。
配置前研修は本当に必要なのか?
今回、各部署を1日ずつ回る研修を行いました。
正直、「新人の配属を決定する上で、どこまで必要なのか」は今でも答えが出ていません。
部署数が多くなればなるほど、配属までの期間は長くなります。
病院によっては、1か月近く集合研修を行った後に配属されるところもあります。
しかし個人的には、**OJTに勝るものはない**と感じています。
OJTでしか学べない“病棟の空気”
実際の病棟には、
- 独特の業務の流れ
- チームの空気感
- 人間関係
- 報告・相談のタイミング
- 暗黙知
があります。
これらは、どれだけ集合研修を重ねても、
実際に現場に入らなければ見えてこない部分です。
新人看護師にとって、「その病棟で過ごす時間」そのものが教育になります。
だからこそ、
研修を詰め込みすぎるより、配属後に
- 教育担当
- プリセプター
- 病棟スタッフ全体
で支えていくことのほうが、重要なのではないかと感じました。
希望部署と実際の印象は変わる
今回の研修で印象的だったのは、
新人の希望部署が変化したことです。
アンケート結果では、配置前に想像していた部署と、
実際に研修後に希望する部署が変わった新人が約8割いました。
これは、
- 実際に病棟を見る
- スタッフの雰囲気を感じる
- 患者層を知る
- 忙しさや空気感を体験する
ことで、イメージとのギャップが生まれたからだと思います。
つまり、配置前研修には、
「新人自身が納得して配属先を考える材料になる」
という大きな意味もありました。
“希望が通るか不安”というストレスもある
一方で、部署希望を取ること自体が、新人にとってストレスになる場面もあります。
当然ながら、全員の希望を100%叶えることはできません。
だからこそ、
- 希望を書く不安
- 配属発表までの緊張
- 周囲との比較
など、配置前の時間が長いほど、精神的負担になる可能性も感じました。
教育は“教えること”だけではなく、
新人が安心して現場に入れる状態をつくることも大切なのだと思います。
計画通りにいかないのが“教育”
今回、研修期間をできる限り短くできるよう計画していました。
しかし実際には、
- 急な外部研修
- スケジュール変更
- 人員調整
など、想定外のことが次々に起こりました。
改めて感じたのは、
教育は計画通りに進まないということです。
だからこそ、
- 完璧を求めすぎない
- 柔軟に調整する
- 臨機応変に組み込み、変更する
という視点が、教育担当には必要なのだと思いました。
“病棟全体で育てる”ということ
新人教育は、教育担当やプリセプターだけで完結するものではありません。
本当に大切なのは、
病棟全体が教育者であることだと思います。
新人が安心して質問できる空気。
困っていたら自然に声をかける文化。
失敗を責めるのではなく、一緒に振り返る姿勢。
そういう積み重ねが、新人を育てていくのだと感じています。
まとめ
配置前研修には、
- 部署理解が深まる
- 希望が変化する
- 配属後のギャップを減らせる
というメリットがありました。
一方で、
- 配属まで時間が空く
- 新人の不安が長引く
- 現場適応はOJTでしか得られない
という側面もあります。
だからこそ大切なのは、「研修かOJTか」の二択ではなく、
“どうつなげていくか”なのかもしれません。
教育は、完璧な計画を作ることではなく、
状況に合わせながら、“人を育てる環境”を整えていくこと。
今回の1週間は、そのことを改めて考えさせられる時間になりました。


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