【教育のリアル】ペースを尊重することも、教育のひとつ

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「早く進むこと」が正解じゃない

教育って、
できるようになるために早くステップアップすることが良い、と思われがち。

でも、本当にそれでいいのかな?
私は最近、改めて考えるきっかけがありました。

産休明けのスタッフとのやりとり

3月、産休・育休明けで復帰したスタッフがいました。
5年以上ブランクがある、40代のスタッフ。
物事ははっきり言えるけれど、不安が強い方でした。

周りから見たら、「もう十分できてる」「次に進んでいいよ」と思うレベル。
でも、本人は「まだできていない」と思い込んでいる。

プリセプターは、以前一緒に働いたことのある教育委員。
だけど、その教育兼プリ担当が
「次は術後の受け入れをしよう」と、どんどん進めようとしていました。

本人の気持ちは、そこに全くついてきていなかったのです。

本人の「不安」を置き去りにしない

そのままstep upして進ませようとした時、私は違和感を感じました。

いくら経験年数があっても、
いくら「できているように見えても」
本人が納得していなければ、モチベーションは下がるし、前向きに学べない。

そこで本人に、こう提案しました。

「術後1日目の患者さんを、フォローをしっかりつけたうえで、まずは自信を持って受け持てるようにしませんか?」

すると、本人は素直に本音を話してくれました。

「実は私、術後患者さんをまともに看護できていないのに、TAVIなどを受けろって言われるのが、本当に嫌だったんです。カテーテルと同じ感じだからと言われても、気持ちがついていかない…。」

本人の気持ちを聴くことができたこと。
私はとても嬉しく感じました。

実は、私より5歳以上年上のスタッフです。私もそのスタッフとお話をするのは、緊張します。

相手からしたら、年下のスタッフに言われているって思われないかな、などもちろん気にします。

ですが、すべて相手を思った、教育委員としての提案です。

その人に合ったスピードで進む

教育委員としては、
「早くできるようになってもらわなきゃ」
「夜勤の人数足りないし、早く一人前になってほしい」

そう思う場面も、現実としてあります。

だけど、
本人の気持ちが置き去りになった教育は、続かない。

本人が「よし、やってみよう」と思える環境を作ることが、
一番の近道なのかもしれない。

まとめ

教育って、焦らせることじゃない。
その人のペースに合わせることも、教育の大事な要素。

今回は、本人の「今の気持ち」に寄り添いながら、
少しずつ自信を積み重ねて、
その先に自然と「次のステップに進みたい」と思えるような関わりを目指しました。

私も、日々学びです。

✔️ この記事のメッセージ

  • 本人の気持ちを置き去りにしない
  • 教育のスピードは人それぞれ
  • 教育者も「聴く力」と「提案する力」が大切

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